atelier ukirooshのガラス

9月になりました。
「なつのそら」もあと10日ほど。早いです。この夏のあいだ何回も足を運んでくださる方や遠方からいらっしゃるお客さまも少なくなく、嬉しい限りです。

今日は鳥取市河原町に工房を構える atelier ukiroosh の矢野志郎さん、竹中悠記さんのガラスをご紹介します。”atelier ukiroosh”という名前に意味はなく言葉の響きで付けた造語だそう。

おふたりはまったく違う技法で作品を作りますが、共通して言えるのは、人一倍手間と時間がかかり高い技術を必要とする方法で、それぞれ制作していらっしゃることです。とてもおもしろいご夫婦。


矢野志郎さんのキューブ。オブジェです。
矢野さんは、窓ガラスに使用されるような普通の板ガラスをカットして形を構築して接着し、研磨して仕上げていきます。よく見ると、一見一体に見えるパーツが実は何層も重ねられたガラスであることがわかります。複雑なガラスの層に光が当たってキラキラして、見飽きることがありません。

ファンが多い矢野さんのペンダント。つけているといろんな方に声を掛けられるそうです。「友達がしていて素敵だったのでどうしても欲しくなって」といらっしゃるお客さま多数。トップの形は10種類以上あります。つける方によって、ぴたっと似合う形が全く違うのがおもしろいです。

ブレスレット。ベルト部分は革で調節可。ペンダントもですがパーツに鏡も入っていて、ガラスの透明感だけではないキラキラが個性的です。男性が付けても格好良いです。


竹中悠記さんのガラス、小皿や小鉢、グラス類です。
竹中さんは、パート・ド・ヴェールというフランスの古い技法を用います。まず石膏で型を作って、それに模様の凹を彫り、色ガラスの粉を詰めていきます。それから本体部分のガラスの粉を詰めます。型に入れたまま時間をかけて低温で焼き、取り出すときは型を壊さないといけないそう。その後研磨。大変です。

この側面の模様は凸になってるんです。
女性にも男性にも竹中さんのガラスは人気。みなさん魅入られたように竹中さんの作品の前から動きません。どれも素敵なので選ぶのが難しい。きっと特別な器になりますね。

これは箱物です。上部が蓋になっていて、内部の凹凸の組み合わせで中に家のモチーフが浮かびます。この作品は「なつのそら」最初の頃に売れてしまいました。

全国的に評価の高い矢野さん竹中さんの作品。おふたりともお忙しそう。今後地元で観れる機会も減るかもしれません。ぜひぜひどうぞ。
ホームページ → http://www.inabapyonpyon.net/~ukiroosh/

▲スタッフ杉本