「竹久夢二展」開催中です

新聞で紹介して頂いたこともあり、昨日は1日中たくさんの方にご来場頂きました。ありがとうございます。

ひとりでふらりといらっしゃって、1枚1枚丁寧に観てくださる方が多いです。明治、大正、昭和と、物憂い女性像を描き続けた夢二ですが、その憧憬漂う画面に、多くの方が惹き込まれてしまうようです。


「黒船屋」 復刻版画
 彫/藤沢洋 摺/佐々木茂

夢二の代表作と言われている「黒船屋」。夢二が好んで描いた黄八丈の着物を着た女性は、夢二が2番目に愛した女性、彦乃だと言われています。黒猫は夢二自身を表し、会うことのかなわない病床の彦乃に焦がれる、夢二の慕情が表現されています。色彩の配色も素晴らしく、顔と手の肌、髪と猫の黒色が交互に並ぶ画面のリズムと、鮮やかなグリーンやピンクの配置がアクセントとなっています。構図は、画面が美しく収まり、安定感があるS字構図です。
描かれた女性像の美しさもさることながら、天性の色彩感覚と構成力が、今も多くのファンを惹きつけてやまない大きな魅力なのだと思います。


竹久夢二 青年時代

「竹久夢二展」は10月23日(日)までとなります。多くのご来場をお待ちしてます。

▲スタッフ 杉本