YASU個展「その先へ」5日目

YASUさんの個展、毎日大盛況です。老若男女問わず惹きつけるYASUさんの作品。みなさん1点1点じっくり鑑賞されています。展覧会は明日25日最終日です。ぜひご来場ください。


                「むかしむかし」

わたしが好きな作品です。2人の男の子(YASUさんの息子さん)の背景に、日本の昔話のモチーフが入り組んで構成されていますが、YASUさんはほとんど構図を決めず、イメージのおもむくままに一発で描いていくそう。お話を伺うと下地の処理にとても手間がかかっています。アルミ板や銅板にスプレーで絵を描いていくYASUさんの技法には、未知の部分が多く、「どうやったらこういう仕上がりになるのかな」と観ていて飽きません。男の子たちが読んでいる書物には「竹取物語」の原文が描かれています。いろんな物語や空想が広がる作品です。

こども好きなYASUさんが魅かれてやまないアフリカのこどもたちの笑顔。すいこまれそうな瞳。眼球には、カメラマンの姿や空まで写り込んでいます。額装は流木の手作りです。このシリーズの作品には、ブラウンのスプレー1色と、ハイライトのホワイトしか使わないそう。スプレーの吹き付け方で、1色でこれだけグラデーションが出るのですね。

上の作品とは違う戦闘部族に属した少年。戦いが日常のこの少年には笑顔はありません。

                    「wish」
これも好きな作品です。ユーモアがあって。ピンクの舌が絶妙です。

▲スタッフ杉本