中垣直久の作品展 COOING 3日目

中垣直久さんの作品展、3日目。
初夏を感じさせる青空が広がっています。

今回の中垣さんの作品は、色鉛筆を重ねた色面に、
それと分かるに足るだけの黒いラインが
引かれている、とてもシンプルなもの。

「今回の―」と紹介するのは、
実は彼の描く作品、展覧会を開くたびに
異なるスタイルで登場してくるからです。

これまでも、キュートなキャラクターものであったり、
絵の具を垂らし、偶然できた形に目をつけたもの、
太い黒い縁で囲ったデザイン調のものであったりと、
様々な、実験的な表現方法がなされてきました。

今回は、「見る人が何かを得ることではなく、
失うことを意識してつくっています。」ということだそうです。
「ん!?どういうこと?」とすぐには消化しきれませんが、
「いか」「たこ」を観ていたら、何か、うなずけるような気がしました。

その技量の高さ、美しさを観るというよりは、
彼の内面での闘いの末に作り上げられたこの作品を、
自分の中でどう受け止め、感じるかが、
楽しめる世界となっているのではないでしょうか。

作家本人と話をしながら、作品を眺めると
より面白いと思います。
中垣直久さんは最終日の9日(日)に在廊予定です。

コースター、シール、ポストカードになると、またかわいいですね。

( gallery staff 雲坂紘巳)