宮塚春美 個展 ~dancing wateres~


日本海新聞 掲載文紹介(2014/8/16)
*************************
東京都在住の美術家、宮塚春美さんの作品展「dancing waters」が、鳥取市栄町のギャラリーそらで開かれている。青や黄色の夏らしい色彩で表現した心象世界が、会場に涼風を運んでいる。8月18日まで。


 宮塚さんの母は鳥取市出身で、母のいとこにあたり鳥取画壇の中心として活躍した尾崎悌之助氏(1910~86)に絵画を見てもらったこともあるという。

 宮塚さんも幼少時には毎夏に鳥取を訪れ、エメラルドグリーンの美しい浦富海岸の光景が絵に興味を抱くきっかけとなった。鳥取での個展開催は初めて。

 テーマの「dancing waters」シリーズは、キャンバスを足で踏みつけ、緑やピンクのオイルパステルを勢いよくドローイングし、水が織りなす自然の造形や抑揚感を表す。

 段ボールをコラージュした「はるかなるもの」は、東日本大震災後にボランティアで訪れた岩手県大槌町の光景や心の機微を表現。鳥取で過ごした夏に思いをはせた軽やかさと重厚感を織り交ぜた繊細な筆致の32点が並んでいる。(日本海新聞 記者 三野夏美)