谷川将樹 日本画展 4日目

 私は人間と近い存在の動物ではなく、遠い存在の動物を対象とし、制作しております。制作前に取材に行くのですが、遠い存在であればあるほど強い生命力を感じますし、緊迫感も近い動物とは計り知れないものがあります。またフォルムの不思議さ、行動の不思議さ等、対象との間に生じる情報は、私を魅了させてくれます。人間の感覚の中でもっとも多くの情報を与えてくれるのは視覚ですが、対象との距離で別の世界を語りかけてくれます。
 今回の個展は、日展、日春展、展覧会受賞作品、卒業制作優秀賞作品、新作など大作を中心に展示をいたしております。
 私は、主に日本画の画材を使い制作しており、日本画と言えば当然支持体は和紙が中心ですが、木、寒冷紗なども使い表現しておりますのでご高覧下さった方々には大いに楽しんでいただけたらと思っております。
作品の規格は、一番大きなもので181×364㎝からはじまり、150、130、100号の大作数点、小さいものでは1号から50号の作品数点を展示いたしております。
 題材は動物をテーマにしたものが殆どですが、学部卒業時に制作した鳥取ゆかりの麒麟獅子を描いた作品も展示しております。
 今回の鳥取での個展は私の中でも実りのある展示会だと確信しております。
 是非楽しんでご高覧下さい。
              谷川 将樹 (Tanikawa Masaki)