鹿野の「鳥の劇場」に行ってみたい・・・♪

米井美由紀さんの写真を観て「まだ行ったことがないのですが、行きたくなりました」と言われる人が多いですラブ
今週末の土曜日、19:00~20:00には鳥の劇場主宰者、中島諒人さんのギャラリートークもあります。気軽にお立ち寄りくださいラッキー

谷口かおりさんの寄稿文紹介

日本海新聞掲載
「気配を消して撮る」 
それは初めて彼女に私の作業風景を撮影してもらった時のこと。彼女はカメラを持った途端に工房の空気と一体化し、気配を消してしまいました。撮影された写真には、今まで自分でも気付かなかった木地師としての私の仕事に対する想いが写し出されていたことを覚えています。そしてそれは不思議と優しい母の視線に包まれているかのような温かい空気を感じるものでした。
彼女は写真家の米井美由紀さん。彼女が『鳥の劇場』の活動を初演から撮り続けた舞台写真の展示をすると聞いて今からワクワクしています。
『鳥の劇場』とは昨年から鳥取市鹿野町を拠点に演出家中島諒人さんを主宰に活動を始められた劇団です。今回の展覧会ではさらに劇団の方々が舞台道具等も並べられ空間づくりに工夫されながら、その活動を紹介する初めての展覧会ということです。
「一度観たらもうハマッてしまって」、ファンの方々がそんな風に口にされるのをよく耳にします。斯く言う私もその舞台の素晴らしさにすっかり魅了されているファンの一人です。
客席に座り、静寂が訪れる。客席の照明が落ちて、舞台の照明が照らされたらその瞬間から舞台の世界へ引き込まれていきます。ある公演では、舞台の世界にすっかり入り込んだ私は、その緊迫した空気に気がついたら隣の友人の袖をギュッと掴んでいたほど。
物語が進んでいく中の役者さんの表情、動き、台詞に道具達の音、照明の変化、舞台の空気の移り変わり全てに胸が高鳴り、時には胸を締め付けられるような想いでその世界に浸るのです。
またつい先程まで舞台上では狂気に満ちた役柄を演じていた役者さんが、公演終了後には同じ人とはとても思えないほど晴れやかな笑顔で見送って下さる。そんな空気の移り変わりも鳥の劇場の魅力の一つだと思っています。改めて思うと当たり前のことなのですが、すっかり余韻に浸っている私はいつもその時、彼らに素顔があることに気付かされるのです。
『鳥の劇場』が持つ様々な魅力。
米井さんは一体、どんな瞬間をカメラに取り込んだのでしょう。きっとまた気配を消し、『鳥の劇場』の空気と一体化してシャッターを切り続けたんだろうなぁ…。今この瞬間、楽しみで楽しみで私の胸はドキドキしています。
8日のオープニングパーティーには劇団の方々も参加されるとのことです。ぜひこの機会に、みなさまに「鳥の劇場」の魅力に触れていただきたいと願っています。
(工房このか  谷口かおり)