●日本海新聞掲載文(2011,6,1)
鳥取県産杉材の家具と鳥取民藝工芸品とのしつらえ展について
鳥取県内の山間部を自動車で走ると見事な杉林が続き、先人たちが営々と築き上げてきた山の手入れを見る事が出来ます。
ところが最近では、手入れのため山に入る人が極端に少なくなり、これをそのままにしておくと、山は荒れ放題となり、美しい山々が消えて行くこととなります。
戦後の復興時には日本の山々には杉檜が多く植林され、建築材として使われ、日本の木材自給率は100%に近いものがあったと言われています。しかし、日本の高度成長時からは輸入木材が急激に増えて、最近では日本の木材自給率が20%近くまで落ち込んでいます。
そのため、山の木材は行き場を失い、お金にならない山となり、そのため山で働く人が少なくなっています。いつまでも美しい山々を保つためには、山から切り出された木材を利用し、木材産業を発展させることが大切と思われます。
鳥取には全国的にも高く評価されている「智頭杉」があります。この智頭杉の活用こそが大切で、数年前からこの智頭杉を使った「県産材による鳥取の家」が県内地域で提案され、私達はそれを見る事が出来ます。
今回、トットリプロダクツ協議会では「鳥取県産杉材のトータル家具と鳥取の民藝工芸品とのしつらえ展」として、県産材により建築された家の中で、県産材の家具や、鳥取民藝や工芸品の品々でトータルに空間をコーディネートした「しつらえる」と言う試みを提案します。
近い将来、鳥取県産材で建てた家に、県産材の家具や吉田璋也が残した鳥取民藝から発展した郷土の造り手による民藝工芸品を使い、さらに鳥取の食を提供する『鳥取まるごとプロデュース』の取り組みが欲しいと思います。そのような活動が地域特性として県内外から人を集め、鳥取の産業振興や地域材利用拡大、さらに「鳥取の家を見る会」などを企画し観光産業につながればと思っています。
トットリプロダクツ協議会 プロデューサー/白岡 彪

