デザイナーが選んだオールドキリムとギャべ展

昨日から、大阪のインテリアデザイン ウエストさんによるオールドキリムとギャベの展示をしてます。

常々「キリムいいないいな、欲しいなあ」と憧れてましたが、マネージャーの石村さんにお話を伺って、さらに興味が出てきました。

キリムやギャベは、現在の中近東周辺で紀元前から遊牧民が使っていたもの。キリムはトルコ語で”平織”の意味。
ギャベの定義は、イランの遊牧民カシュガイ族が織る”毛足の長い絨毯”のことです。
キリムは2本の糸を使い、ギャベは3本の糸を使います。これは絨毯の定義としても言えることで、縦糸、横糸、プラス表に出る糸の3次元?で構成される織物が”絨毯”だそうです。知らなかったた~。使われる糸は羊が90%、あとは山羊やラクダの毛も利用するのだとか。

遊牧民が織ったものか、工房や定住者が織ったものか、織の幅で見分けることができます。遊牧民はシンプルな簡易式の織機で織るので、面積の広いものは織れないんですね。その代わり幅狭のものを2枚繋いで1枚にしたりします。
家族で使うために織られた遊牧民のキリムは、素朴でおおらかで、びっくりするようなおかしさがあります。
「このひと、ここでめんどくさくなったんだろうな」と思うくらい、柄のパターンが急に変わったり、つじつまが合わなくなったり。眺めてて飽きません。

「古いものも新しいものも関係なく、おもしろくて美しい柄であることが一番重要ですね」と石村さん。

展示されているものには、100年以上もののアンティークや、ラクダの毛で織ったキリムなどもあります。まるで絵画のようですよ。
会期は29日(火)までです。ぜひどうぞ。
スタッフ杉本